リハビリテーションと内科クリニックの親和性について

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こんにちは、K田です。

前回の記事で、理学療法の将来性について取り上げた際に、需要と供給のバランスが崩れることを懸念しているとお話したと思います。

そこで、今回は今後理学療法士が新たに参入できる分野についてお話していこうと思います。

今回のテーマは、【理学療法士のフロンティアは内科系のクリニックだ!!】です。

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すこし大げさに書いてしまいましたが、私は皆さんの町にもあるクリニック、いわゆる町医者に注目しています。

なぜそう思ったのか?理由は3つあります。

  1. 母数が多い
  2. かかりつけ医=安定したリピータ
  3. そもそも内科疾患とリハビリテーションは親和性が高い

これらをひとつづつ考察していきます!

母数が多い

まず➀母数が多い点についてです。

「令和2年医師・歯科医師・薬剤師統計」によると、病院・診療所合わせた開業医の数は2020年時点で77,728人です。

出典:令和2(2020)年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

開業医の数は

順位都道府県軒数
第1位 東京都1万3,602軒
第2位 大阪府 8,503軒
第3位 神奈川県6,800軒
第4位 愛知県5,428軒
第5位 兵庫県 5,111軒
第6位 福岡県4,714軒
第7位 埼玉県4,355軒
第8位 千葉県3,817軒
第9位 北海道3,398軒
第10位 静岡県2,728軒

と1位の東京都に関しては1万件以上と報告されています。このデータには、内科以外のクリニックも含まれているため、一概にこの数字通りとは言えませんが、それでもかなりの数の開業医がいるということがイメージできるかと思います。

仮に、ほとんどの町の開業医に理学療法士が勤務しているとしたら、1病院2~3人と見積もっても、20万人規模の雇用創出になります。

また、求人サイトで開業医が最も多い東京都の『内科』『クリニック』で検索したところ、求人情報は10件もありませんでした。1万軒以上の開業医があるにもかかわらずにです!!

母数の多さに比較し、そこで働く理学療法士がいかに少ないかがイメージできますね。

かかりつけ医=安定したリピーターとなる

皆さん子供のころを思い出してください。風邪を引いたときは何処にかかりましたか?親に連れられ、近所の〇〇内科・××小児科といったところに行った記憶はありませんか?そして、いつも同じ病院に行った記憶はありませんか?

私も病院で担当する患者さんとかかりつけ医の話になると「〇〇先生のとこにはもう何年も通ってて~…」という話をお聞きします。

すなわち、余程医師との相性が悪くなかったり、住居の移動がない限りは、同じ病院に通い続ける人が多いのではないかと考えられます。

同じ病院にかかる=安定したリピーターとなる⇒安定した収益となる・継続したフォロー行えるといったメリットになる可能性が大いにあると思います。

内科疾患とリハビリテーションは親和性が高い

近年では、心臓リハビリテーション・呼吸リハビリテーション・腎臓リハビリテーション・肝臓リハビリテーショ等々、内科系疾患に対するリハビリテーションが確立してきております。内科系疾患の方はフレイルの状態になりやすく、より運動療法が重要とされています

しかし、これらの内科系疾患患者さんに対するリハビリテーションは、入院中の患者さんを対象としたものがほとんどです。透析分野に関しては、外来患者さんへの介入が一般的となっておりますが、外来での心臓リハビリテーションや呼吸器リハビリテーションというのはほとんど聞いたことや目にしたことがありません。

入院中は運動療法や運動指導を行い、無事に在宅復帰できたとしましょう。しかし、多くの場合はそこで終わりなのです。何かサービスでも使用しない限り、医療者の目が入る機会は顕著に減少、あるいは無くなる場合がほとんどです。

しかし、患者さんの生活はそこで終わりではありません。1~2週間の入院をしても、その後の家での生活は数か月・数年・数十年と続きます。退院後の体調による運動量の調整・病状の進行による運動量や歩行補助具の調整等、内科系疾患の患者さんに対してはよりリスク管理が必要です。そのリスク管理を行いながら、入院後に訪れる圧倒的に長い期間をフォローしていくことも必要なのではないでしょうか。

以上の3つの理由から、私は【フロンティア=今後理学療法士が新規参入できる分野は内科系のクリニックだ!!】と考えます。

まとめ

今回、リハビリテーションと内科クリニックの親和性について話してみました。

実際のニーズや算定をどうするのか等々、実際の問題は多いと思います。

しかし、将来的に町中の病院に理学療法士がいれば、我々の職域が拡大でき、患者さんの退院後の生活のフォローに加え、予防的介入が可能となり、結果として医療費の削減にもつながっていくのではないでしょうか。

いつか、この”医療者”ー”患者”ー”行政”の3方良しの仕組みが普及していけばいいですね。

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