何で疲れるの?~理学療法士が疲労のメカニズムの解説とその対処法を解説!~

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こんにちは、K田です!
いきなりですが皆さん、疲れていませんか?
一日仕事をして帰ってきた後、一日の家事が終わって子供が寝静まった後、ディズニーで一日歩きまわって帰ってきた後・・・。皆さんこういうはずです「あ~、疲れた~ッ」と!!

疲労は私たちの日常生活に深~く関わっており、肉体的なものだけでなく、精神的な側面も含まれると言われています。

そこで今回は、何で疲れるの?といったテーマで理学療法士の視点より、”疲労””その対処法”について話していこうと思います。


疲労とは何か?

先日、新潟まで出張に行ってきました。新潟自体はお酒もご飯もおいしくとても良いところと感じたのですが、何せ”疲れました”。自宅から新潟まで新幹線を乗り継いで4時間以上かかり、その間も重たい荷物を運んだり、東京駅の人ごみの中を歩いたりと、家に着いた時にはもうクタクタでした。
途中、何で疲れるんだろう?と思い、この記事を書こうと思いました。

さて、疲労という言葉はあまりにもよく聞かれる単語ですが、それは単なる体の疲れ以上のものです。日本疲労学会によると、疲労は「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態」であると定義されています。

なにやら難しい言葉で定義されていますが、我々の身体は、長時間の業務・集中を要する作業またはストレスが多い環境にいたり、病気になると体や心が不快感を感じ「休息が必要だ」という願望が出てきます。そのような気分を伴い、実際にも動くことが億劫になったり、活動性が低下してしまいます。
このような状態に陥ってしまうこと=”疲労している”と言われています。

定義からも、疲労が私たちの生活に与える影響の大きさが伺えます。

疲労の種類

疲労は大きく分けて、肉体的疲労と精神的疲労の二つに分類されます。

肉体的疲労

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肉体的疲労は、筋肉の使用によって生じるもので、運動や長時間の立ち仕事などによって引き起こされます。

運動や作業を行うときの筋の活動には、ブドウ糖やグリコーゲンといった糖分や、脂肪からでるケトン体、酵素やビタミンB1など様々な物質が使用されます。脳の精神活動においてもこれらのエネルギー源が必要です。したがって各種エネルギー源が消耗し枯渇してくると、筋活動はできにくくなり、結果と して疲労状態となります。エネルギー源が消費されると産生物として有害な疲労物質(乳酸・アンモニア)があらわれ、それらは体内に蓄積され、肉体疲労の主な原因となります。

その際、疲労物質が血流で運ばれると、中枢活動(脳の活動などのこと)の低下も引き起こします。その過程で大脳では疲労感が意識され、末梢(筋肉)に疲労感が生じ、意欲が低下します。

すなわち、”肉体的疲労”とは作業や運動によるエネルギーの枯渇と疲労物質の蓄積により、作業効率や運動能力が落ち、体内では疲れが生じ、これ以上は無理だから休みたいという欲求が起きた状態です。

先ほどの私に置き換えると、重いスーツケースやカバンをもって駅の構内を歩いたりすることで、足に疲労物質がたまり、帰りの新幹線の中はぐったりしていたわけですね。

精神的疲労

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精神的疲労は、ストレスや長時間の集中を要する作業によって生じるものです。仕事のプレッシャーや人間関係のストレスなどが原因で、心の疲労として現れます。

心の疲労は体内システムの不調よるもので内部環境を一定に維持する仕組み(ホメオスタシス)が刺激を受けて崩れた状態で起こります

その刺激とは”ストレッサー”と呼ばれ、暑さ・寒さ・騒音・過度の明暗・匂い・睡眠不足・不安などが考えられます。これらの状態が強く・長く続くと慢性疲労となり、本格的な精神的な疲労となります。精神疲労は、いわゆる”ストレス”そのものといえます。

ストレスには良いストレスと悪いストレスがあり、良いストレスは自分にプラスに働きます。しかし、悪いストレスは主に体のホメオスタシスを保つ内分泌系・自律神経系・免疫系の3つの仕組みを狂わせ、精神疲労やストレス疾患に密接に関連します。また、ストレスに適応しようと多くのエネルギーを消費したり、ストレスそのものが疲労誘発因子となり、疲労感を増加させます。

これもさきほどの私に当てはめると、発表によるストレスや人ごみ・騒音などがストレスとなり、精神的な疲労を感じており、さらにそれに適応しようとしていたために疲労を感じていたということになります。

疲労回復のためには?

疲労回復のためには、適度な運動、栄養バランスの取れた食事、そしてリラクゼーションが重要です。

その中でも今回は4点紹介していこうと思います。

➀軽運動

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激しい運動をした後には、軽い負荷の運動を行うと疲労感が軽減することが報告されています。

軽い負荷の運動とは、ウォーキングや軽めのジョギングが良いと言われています。

これは、先述した運動後に生じる疲労物質が影響しています。激しい運動を行うと、乳酸などの疲労物質が産生されます。その後に軽い運動を行うと、筋肉の血流が増加し、疲労物質を活動した筋肉から洗い流してくれる効果があると言われています。

高校野球やプロ野球で、ピッチャーが投げ終わった後も軽くキャッチボールをしているのを見たことがあるかと思いますが、これも同様の理由です。

また、疲労回復とは少し論点がずれてしまいますが、日ごろから適度な運動をしていると疲労を感じずらくなるとも報告されています。単純に体力がつく効果もありますが、疲労が生じても、それを負担に感じなくなると言われているので、疲れやすいな~と思う人は、日ごろから運動習慣を身につけていくのも一つの解決方法になるかと思います。

➁ストレッチ

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ストレッチングは、筋肉の緊張を緩和し、関節の可動域を広げ、疲労感を軽減する効果があります。筋肉が固いと、日常生活の中でも痛みや疲労を感じやすくなってしまいます。腰部や股関節が固いことで腰に負担がかかり、腰痛の原因にもなってしまいます。腰は体の要と書きますが、そこに痛みがあることで、大きなストレスとなってしまうことは、容易に想像ができると思います。

お風呂上りや寝る前等、一日のうちに2~3回でも簡単なストレッチを行ってみましょう。しばらくすると、だいぶ関節が柔らかくなり、疲れづらさを感じづらくなると思いますよ。

➂栄養摂取

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3つ目は栄養の摂取です。

人間は生命活動の維持に常にエネルギーを必要としていますが、肉体的・精神的な疲労を感じた際には、その回復のためにさらにエネルギーを必要とします。

一流のスポーツ選手が食事に気を遣うように、私たちも日ごろの食生活に注意をはらう必要があります。なぜなら、私たちが日々の生活を送るうえで、自分の体は最大の資本になるからです。

先ほども述べましたが、疲労していると体が感じているということは、すでにエネルギーが枯渇している、もしくは多く消費されている状態に陥っています。そこから回復するためには、消費してしまったエネルギーを摂取する=栄養を摂取することが必要です。

しかし、毎食カップラーメンではあまりにも栄養が偏ってしまい、十分な回復は得られません。
やはり、バランスの取れた食事が必要となります。

④瞑想

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最後は瞑想について紹介します。

先ほども述べたようにストレスは疲労の原因となります。ストレスを緩和する方法の一つとして迷走を紹介しようと思います。

瞑想はあのスティーブ・ジョブズも生活に取り入れていたと言われ、自身の心を整えるのに最適な方法の一つと言われており、紹介させていただこうと思います。

瞑想がストレスを緩和すると言われるメカニズムを説明します。

脳波の変化

  • 瞑想中には、脳からα波という特定の脳波が出現します。
  • α波は自律神経を整え、ストレスを軽減する効果があります。
  • 脳波の変化によって、リラックス状態が促進され、ストレスホルモンの分泌が抑制されます。

雑念の客観視

  • 瞑想の一部の方法では、頭に浮かぶ雑念を客観的に観察するプロセスがあります。
  • このプロセスにより、不快な感情によるストレスを手放すことができます。
  • 雑念を客観的に捉え、感情に振り回されずにいられるため、ストレスの軽減に寄与します。

以上のように、瞑想はストレスを軽減され、精神的な疲労を軽減する効果が期待されます。

まとめ

今回は、何で疲れるの?といったテーマで、”疲労””その対処法”について話しを進めてきました。

2023年に日本人10万人を対象に実施した調査によると、じつに78・5%の人が「疲れている」と回答したと報告されています。

この世の中において、疲れずに生活することはなかなか難しいことだと思います。

疲労は自分の体からの、休憩が必要だよ!!といった明確なサインです。
そのサインを無視せずに、是非皆さんしっかり休んで、日々の仕事や家事・子育て・勉学を乗り切っていっていただければと思います。

この記事が、皆さんが疲労に関心を持たれ、自分の体をコンディショニングするきっかけになれば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!!

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