Perplexity AIは理学療法士の仕事に活用できるのか?

AI

皆さんこんにちは。K田です!

ここ最近、AIが理学療法士の仕事で活用できるか?というテーマでお話を進めてきました。

今回もAIシリーズとして、新たなAI検索ツールを紹介していきます。

なお、今までの記事は以下を御覧ください。

今回は、新たなAI検索ツールとして注目されている【Perplexity AI】について、理学療法士の日々の臨床・業務に活用できるのかという点を検証していこうと思います。

この記事はこんな人にオススメです!

  • 医療従事者の方
  • AIの臨床での活用方法を知りたい方
  • Perplexity AIについて興味のある方

Perplexity AIの概要

Perplexity AIとは?

Perplexity AI(パープレキシティAI)は、AIスタートアップ企業【Perplexity AI, Inc.】により2022年に公開された、AIを搭載した対話型検索エンジン です。

このプラットフォームは、自然言語処理(NLP)や機械学習などの高度な技術を駆使し、ユーザーの入力に対して正確で包括的な回答を提供します。

Perplexity AIがあれば従来のGoogle検索のような検索エンジンはいらないのでは?と言われるほどにAI界隈では注目されています。

また、Perplexity AIはスマホのアプリでも使用することが出来、よりユーザーライクな検索AIと言えます。

Perplexity AIの特徴

次に、Perplexity AIの特徴についてお話していきましょう。

Perplexity AIの特徴は以下のとおりです。

  • アカウント登録無しで利用できる
  • 回答のソースがわかる
  • 検索範囲を絞ることができる
  • 最新データを基にした回答が可能
  • 自動で要約してくれる

回答を生成する際に、自動的にソースや画像が提示される点は、得られた回答からさらに文献等を読み込みたい特に非常に重宝します。

また、ChatGPT等はアカウント登録が必要なのですが、Perplexity AIはアカウント登録を必要としません。

そのため、ライトな感覚で使用でき、より日常使いしやすいことも特徴の1つです。

以下でもう少し詳しく説明していきます。

 アカウント登録無しでで利用できる

Perplexity AIの大きな魅力の一つは、アカウント登録なしで即座に利用できる点です。

正直アカウントを登録して云々カンヌン・・というのは正直めんどうくさいですよね。

Perplexity AIは、ウェブサイトにアクセスするだけで、すぐに利用することができます

これにより、個人情報を提供することなく、AIの力を手軽に活用できます。

また、アカウントを作成することももちろん可能です。

アカウントを作成しておくと、検索履歴の保存や、より高度な機能へのアクセスが可能になります

回答のソースがわかる

Perplexity AIの特筆すべき特徴として、回答のソースを明確に示す点が挙げられます

Perplexity AIの各回答には、その情報の出典元が明記されており、必要に応じて元の情報源を直接確認することも可能です。

先日紹介したGeminiは、Google上の情報を統合して表示するため、固定されたソースは提示されませんでした。

しかし、Perplexity AIでは、ソースが回答の上に表示されるため、参考文献やHPなどにすぐに移動することができ、調べものもより捗ります。

検索範囲を絞ることができる

Perplexity AIは、ユーザーのニーズに応じて検索範囲を柔軟に調整できる機能を提供しています

インターネット全体、学術論文、YouTube、特定の掲示板サイトなど、検索の対象を絞り込むことが可能です。

例えば、学術研究のための情報を探す場合は学術論文に、最新のトレンドを知りたい場合はソーシャルメディアに焦点を当てるなど、状況に応じた検索が可能です。

ちなみに上記はJ-stageに限定するよう指示を出しましたが、ちゃんとすべてのソースはJ-stageから引用されたものでした。

最新情報のデータを基にした回答が可能

Perplexity AIは、常に最新のデータを基に回答を生成する能力を持っています

この特徴により最新のニュース、研究成果、市場動向などに関する質問に対して、最新の情報に基づいた回答を得ることができます。

こちらは本日(2024年8月16日)の夏の甲子園の結果を調べた画面です。

数時間前に終わった試合の結果まで反映されており、ちゃんとリアルタイムの情報が得られることがわかります。

ChatGPTは2021年までのデータを利用していることに比べれば、非常に有用であると言えます。

自動で要約してくれる

Perplexity AIは、複雑な情報を自動的に要約する機能を備えています

この機能により、大量の情報を短時間で把握することができます。

AIが重要なポイントを抽出し、簡潔にまとめることで、ユーザーは効率的に情報を理解し、活用することができます。

この要約機能は、時間が限られている場面や、複数の情報源から重要なポイントを素早く把握する必要がある場合に特に役立ちます。

Perplexity AIの料金体系

Perplexity AIは基本無料で利用できますが、有料版の「Perplexity Pro」にアップグレードすることで、さらに高度な機能を利用できます。

Perplexity Proの支払い方法には「月払い」「年払い」の2種類が用意されており、月払いの場合は「20ドル」、年払いの場合は「200ドル」で利用可能です。

しかし、日常使いの検索ツールとして利用する分には、無料版で十分対応できるでしょう。

Perplexity AIを理学療法士の業務でどのように活用するか?

最新の研究情報へのアクセス

Perplexity AIは、最新のウェブ情報を基に回答を生成するため、理学療法の最新研究や治療法に関する情報を素早く入手できます

特にPerplexity AIでは回答のソースも提示されるため、生成された回答を元に文献等の調査を進めていけるのは非常に魅力的なポイントでしょう。

患者教育資料の作成

患者向けの説明資料や運動指導書の作成にも利用する余地はあります。

特定の疾患や治療法について質問することで、わかりやすい説明や図表を含む資料を効率的に作成できます

具体的例をあげると、医療従事者以外の人に病気や治療のことを説明するには、私達が考える以上に噛み砕いて説明する必要があります。

そこで、噛み砕いた内容へ変換してもらったり、ワードやパワーポイントの構成を考えてもらうこともできます。

上手く利用することで、資料作りが苦手な人の大きな味方にもなりそうな気がします。

症例研究のサポート

複雑な症例に対して、Perplexity AIを使用して類似症例や治療アプローチに関する情報を収集できます。

これらは、PudmedやJ-stageで文献を調査することに約立つでしょう。

このときは、必ずソースが信頼できるかということを確認する必要があります。

継続教育と専門知識の拡大

理学療法の特定分野や関連する医学知識について、Perplexity AIを使って効率的に学習することができます。

私は特に、薬剤情報を調査するときにAIを活用しています。

知りたい薬を一通り打ち込み、薬効整理や治療薬分類を提示してもらうことで、一つ一つ調べるよりも格段に簡単かつ正確に情報を集めることができます。

文献レビューの効率化

レビューや文献調査を行う際、Perplexity AIを使用して関連文献の迅速な特定と要約を行うことができます。

この機能は抄録作成などをする際に、関連文献を調べていくんのに非常に役に立ちそうですね。

実際に使ってみた

検索ツールとして

前回同様、「腎臓リハビリテーションについて最新の知見を教えて」という簡単なプロンプト(指示)を作成し、生成された内容を確認してみます。

生成された内容は以下のとおりです。

腎臓リハビリテーションは、近年注目を集めている腎臓病患者のための包括的なケアプログラムです。最新の知見に基づいて、以下の点が重要とされています:

包括的アプローチ

腎臓リハビリテーションは、単なる運動療法ではなく、運動・食事・精神的サポートを含む包括的なプログラムです[2]。このアプローチは、患者の生命予後やQOLの改善を目指しています。

運動療法の重要性

従来の考え方とは異なり、腎臓病患者にも適切な運動が推奨されるようになりました。運動療法は以下の3つの要素で構成されています[2]:

  1. ストレッチ:柔軟性向上と血行促進
  2. 有酸素運動:全身の持久力向上
  3. レジスタンス運動:筋力強化

診療報酬改定

2022年度の診療報酬改定により、透析時運動指導等加算が新設されました[3]。これにより、腎臓リハビリテーションの普及が促進されることが期待されています。

専門資格の確立

日本腎臓リハビリテーション学会が「腎臓リハビリテーション指導士」という公式資格を設けており、専門的な知識を持つ医療従事者の育成に力を入れています[2][4]。

チーム医療の重要性

腎臓リハビリテーションの効果的な実施には、医師、看護師、理学療法士、栄養士など、多職種による連携が不可欠です[3]。チーム医療を通じて、患者に最適なケアを提供することが重要視されています。

継続的な学習と研究

腎臓リハビリテーションの分野は日々進歩しており、医療従事者には継続的な学習が求められています[3]。また、学会誌の発刊や研究の推進により、さらなるエビデンスの蓄積が進められています[4]。

腎臓リハビリテーションは、腎臓病患者の身体機能改善だけでなく、精神的サポートや社会復帰支援まで含む総合的なアプローチとして発展しています。今後、さらなる研究と普及により、多くの患者のQOL向上に貢献することが期待されています。

Citations:
[1] https://www.youtube.com/watch?v=-4cJj0ZIsrE
[2] https://akabanejinzonaika.com/rehabilitation
[3] https://jsrr.smoosy.atlas.jp/ja/lecture20240617
[4] https://jsrr.smoosy.atlas.jp/ja

こちらから聞く前にソースとなるページも提示してくれているので、わざわざ聞き直す必要がないのが特徴ですね。

まとめ

Perplexity AIも、上手く使用することで理学療法士の業務を効率化し、質を高めるための強力なツールとなり得ます。

今回の内容をまとめると、

  • アカウント登録無しで利用できる(アプリからもいける)→お手軽
  • 回答のソースがわかる→文献検索
  • 検索範囲を絞ることができる(J-stage等で指定ができる)→文献検索
  • 最新データを基にした回答が可能(リアルタイムの情報を得られる)→情報のアップデートが可能
  • 自動で要約してくれる→資料の構成の確認や患者さんへの説明に使えそう

となりました。

個人的には、回答のソースが得られるという点が使っていて魅力的に感じました。

皆さんも上手く活用して、正確な情報をGETし、日々の仕事に活かしていってください。

この記事が皆さんの少しでもお役に立てれば幸いです。

本日も最後までご覧いただき、ありがとうございました。


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